PS5用の純正コントローラー『DualSense Edge ワイヤレスコントローラー』をレビューします。
◆『DualSense Edge ワイヤレスコントローラー』は2023年1月26日。
従来のPS5コントローラーDualSenseをベースに、多くのPSユーザーには待ち望まれていたであろうアナログスティック部の交換ユニット化やそのほか追加機能を盛り込んだモデルです。
【購入してみて気に入ったポイント】
◆『L2/R2 ストップスライダー』でトリガー沈み込み具合を調整可能
PSのコントローラーはL2R2の押し込みが深く、素早いボタン入力を求められる場面で不便を感じる場面がありました。キー配置の変更ができたとしても、大なり小なり使いにくさが残ることも多かったです。
ですが、『DualSense Edge』では遂に3段階の調整機構が搭載され、『通常/浅い/すごく浅い』といった具合に、左右別々に設定することが可能です。
個人的にはこのトリガー調整を目当てに購入したところが大きく、これだけで値段の元を取れたと感じてしまいます。(この多機能な製品のレビューとしては偏っているとは思いますが)
◆交換用のスティックモジュールの採用で、ドリフト故障の際はユニット交換可能
PSコントローラーのアナログスティックは、非常に繊細な構造ながら最も酷使される部分であり、コントローラーの中では不具合発生率が高くなりがちです。
筆者は純正PS製品でについて、いままでは不具合を引くことが少なかったのですが、PS5のdualsenseでは数か月でドリフト故障(なにも入力してないのにスティックが反応する現象)を起こしてしまいました。
23年10月に値上げされ、dualsenseの現行価格は「1万円弱」ほど。購入1年内はメーカー保証による修理・交換も適用できますが、ネット上でのスティック故障の発生報告の目立ち具合を見ると、スティック不具合は無視できないストレスの元と言えます。
『DualSense Edge』ではこのスティック部分が交換可能となります。保証期間1年を過ぎたとしても、市販されているスティックモジュール(記事執筆時で2,600円前後)を購入し交換することができます。この交換作業についてはネジ止めされていないのでドライバーなども必要なく、手軽に行うことができます。
またスティックはdualsense同様のタイプのほか、「ロードーム」「ハイドーム」のキャップが付属、交換可能となっていますが、標準キャップにdualsense対応のサード製キャップをかぶせて使用することもできました。
◆付属の周辺アクセサリは唯一性が高く、使ってみると便利
付属しているコネクタカバーは『DualSense Edge』本体とUSBCケーブルを接続時に取り付け、ケーブルが抜けない様にロックすることが可能。長時間のゲームプレイ時にバッテリー切れしないためにケーブルをつないだり、PS5の本体設定でUSB優先接続を使用する方には、不意のケーブル抜けを防止できるという点で非常に有用です。
また、同じく付属している『DualSense Edge』収納ケースも①コネクタカバー/USBケーブルをつけて充電した状態で収納可能(※出し入れの際はケーブルつけ外しが必要)②交換用のアナログスティックや背面ボタン、交換アナログスティック部品(別売り)を1個まで収納可能など、使い勝手についてよく考えられていると思います。(ただケース自体の形状が丸っぽいので、どこに収納するかについては少し困るかもしれません)
【個人的にイマイチそうなポイント】
◆インナーグリップ(軟質プラ)の感触は好みが分かれ、剝がれやすくもある
個人的に一番残念と感じたポイントです。
握りやすさを追求して、軟質素材をグリップに採用しているものの、
①ペタペタする感じが好みが分かれる(個人的に苦手)
②汚れの蓄積が気になりやすい
③長期間使用していると手汗で接着が剥がれてくる
といったマイナス面が出ています。
②③をカバーする様にdualsense対応カバーや貼り付けグリップなどがサード製品で出ていますが、〇×△□ボタンが押しづらくなるなど、これまた好みが分かれるようです。(筆者が購入した覆うタイプのカバーもボタン回りの成型がイマイチで□ボタンに覆いかぶさることが多く、切り落とすなど考えております)
◆Fnボタン・背面ボタン追加による、一部サード製充電スタンドに非対応
ここは『充電スタンドにこだわりがある』という人にしかあてはまりませんが、『DualSense Edge』下部にFnボタンが追加、またオプションで背面ボタンも追加できるなどしており、この個所に干渉してしまうサードパーティ製の充電スタンドは流用不可となります。
公式『DualSense充電スタンド』は『DualSense Edge』にも対応はしていますがACアダプタになっているので①取り回し②断線時の交換リスク、などが気になってしまします。
筆者も「充電スタンド本体にUSB接続(ケーブルが交換可能)」な充電スタンドをAmazonで購入できる中華製の製品群から探して使っていましたが、『DualSense Edge』には使用することができませんでした。
【まとめ:かゆいとこに手が届く一品、でも付属品を詰め込んだことで高く感じるかも】
ここまで『DualSense Edge』の実際の使い心地レビューとなります。
dualsenseにはないトリガー調整機構などを搭載しており、満足度は高い一方で、従来のPS製品ならオプションとしてバラ売りしてそうなケース類など込々でおよそ3万円ほど。
このほかにも今回、レビューとしては触れませんでしたがアナログスティックの感度調整をPS5本体設定から行うことも可能など、トータルではお得感はあります。ですが、コントローラー1個の購入価格として3万円を出すことに抵抗を感じるユーザーも少なくなく、その点で手の出しづらい製品となり、グリップの剥がれやすさなど、経年劣化として無視できない点も拍車をかけています。
筆者個人としては、『DualSense Edge』本体を単品購入できたなら、上記のような購入検討の際の悩みポイントをが少しでも和らげたのに、と考えてしまいます。
レビューの〆として愚痴っぽくなりましたが、元々のターゲット層であるeスポーツ(ことFPSプレイヤー)など一つのゲームタイトル・ジャンルを突詰めたいという方には文句なしでお勧めできる製品です。
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